NINAGAWA十二夜

蜷川幸雄演出、シェイクスピアのロマンチックコメディー「十二夜」の歌舞伎版。 

今年3月にロンドンで上演され、好評を博した舞台の日本凱旋公演です。

‥‥実は、シェイクスピアも歌舞伎も前知識はなく、蜷川幸雄という名前に惹かれて観に行ったので、歌舞伎版と言ってもかなり現代劇っぽいアレンジであろうと勝手に想像していましたら、違いました。新橋演舞場に着いてから、(大勢&着物姿のおばさま方に囲まれて)「あ」と思ったという勉強不足。

そんな何も知らない人でもものすごく楽しめる舞台です。

ヒロイン&ヒーローの双子の兄・斯波主膳之助(しばしゅぜんのすけ=セバスチャン)と妹・琵琶姫(ヴァイオラ)、琵琶姫が男装した獅子丸(シザーリオ)に尾上菊之助

役者さんは名前を聞いた事はあるけれど‥‥という人ばかりでしたが、麻阿(まあ=オリヴィア姫の侍女・マライア)役の市川亀治郎に目が釘付け。次はいったいどんな風に動くのか、台詞は?と、とにかく目が離せない。歌舞伎をきちんと観たことがないので推測に過ぎませんが、女形が舞台の上に寝転がったり、舞台の端に腰掛けてみたりというのは斬新なのではないでしょうか。

舞台装置も美しく、衣装を見るだけでも楽しい。舞台最初の場面での菊之助の早替えに息をのみ、現代の言葉使いもちょちょっと挟みつつの笑いを誘う場面でお腹を抱え、幕間の休憩40分に驚きつつもあっという間の4時間。

6月の東京公演は既に終わりましたが、7月からは大阪で上演されます。

できることならもう一度観たい!

【2009年】

東京公演:6月7日(日)〜28日(日)

大阪公演:7月5日(日)~27日(月)