なんにもないぶろぐ

グラフィックデザイナーでもあり、漫画家でもある、ゆるりまい氏の自宅に関するブログ。

「わたしのウチには、なんにもない。」という本を出しているほどの何にもないの好き。

家を訪問する友達には「引っ越してきたばかり?」「ホントに何もないね…」「(絶句)」という反応、らしい。実際、ブログに載っている彼女の家の中の写真を見ると、本当に何もないのだ。普段ごっちゃりとモノがある光景を見慣れている私からすると、シンプルというより殺風景に思える。

元々はモノを捨てられない母と祖母と住んでいた汚屋敷(おやしき)出身の彼女。

3.11の東日本大震災で被災し、たくさん持っているのにすぐ見つからない、使えない、時には凶器にすらなりかねないモノと対峙し、「本当に必要なものは少しだけ」という思いを強くされたようだ。

だからゴミ袋を持って「何か捨てるものはないか」と歩き回る気持ちはちょっとだけわかる。

しかし傍目には行き過ぎとも映りかねないものを持たない主義、捨て魔。夫君はともかく、おばあちゃんとお母さんは大変だったろう。

自分はここまでしたいと思わないのだけれど、がらーんとした空間にほんの少し憧れてしまう。いつか「捨てのK点超え」を体験したい。